大会前に何やってんだ?!
近日、某ガンダム格闘ゲームコミュニティで初級者身内大会が開かれる。というか自分が開く。ありがたいことに周りから開催を望む声がかかり、開くことにした。
大会出場ということもあり、色々な方に練習に付き合っていただいているのだが、問題発生。というより再認識。目を背けてきた
部活だと引退する時期
伸びない。やり始めてから3年目になるこのゲームで未だに初級者(年数も嵩んできたので”初心者”とは言えない)であり、その中でも底辺層。練習をしていない人にも負けるレベル。最後の一文が一番響くよねえ。
もちろん実力の絶対値の問題もあるが、より深刻なのは相対値。伸びていないことが何よりの問題。
3年目の後半ともなると、高校生だと夏の大会という集大成を終えて引退している。なのにこちとら地区大会のスタメンにもなれずに…。ん?スタメン落ちのまま引退なんてよくある話じゃない?というか人数比だとそっちの方が多いまである。案外大した問題じゃないかも…?
しかし、そう遠くない未来、会社に時間を吸われまくって自分は自由を失う。そんな搾りかすみたいな人生で何かを為すには、何かを捨てなければならない。自分の場合ポケモンの6匹パーティーのうちいつも3匹は育成放棄していたのだから、一般人のそれよりもさらに絞る必要がある。
つまり、このまま成長しないとコストカットされるかも?!ってこと。
もう少しだけ、成長の納期待ってもらえませんか?!
ということで、ガンダムゲームがコストカットされる可能性が見えてきたが、自分としてもそこそこ楽しかったりするので(人間関係が楽しいというのが主だが)、すぐにカットするのは惜しい。なので、なんとか成長を用意して年度末あたりに切られないようにしたい。
そう、今回の記事の主題は成長するための計画作成。3年間やって上手くならない問題に真正面から向き合うには、「これから続けて上達するかどうか」を判断する指標が必要。
何が悲しいって、恵まれた教育環境にいるはずなのに躓いているってことなんだよね。
成長した事例から考える
ゼロベースで考えるのも難しいので、過去に上達できたゲームからヒントを貰う。
麻雀。対戦要素のある非公開情報ゲーム。通称運ゲー。ガンダムは対戦ゲームであり運要素がないので半分属性が違う。しかし、人生で上達したものが麻雀くらいしかないので許してほしい。
麻雀どうでもいいよって人は次の太字までスクロールしてください。
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自分が今まで麻雀で成長したのは初心者期間を除いて3回。
・初めて統計本を読んだとき(2/7年目)
・牌効率と統計を勉強して行動指針を決めたとき(3/7年目)
・戦術本を読んで行動指針をより具体化したとき(6/7年目)
…麻雀上手くなったって言った割にはかなり遅咲きのような…。
それはさておき、上記三点をもっと砕いて行こう。
・統計本を読む
麻雀は確率ゲームであり、2010年頃からデータ解析が行われるようになった。その結果「1000回くらいやったときに差が出る行動」が次々判明していった。その結果、”根拠のある定量的指標”が麻雀に複数発掘されることになる。
そんな美味しい要素を、本を読んで学習した。
例:)①カンチャンはいかなる場合も即リーチが期待値最大
②他プレイヤーからリーチされたときに切る牌の安全度ランキング
③1シャンテンから無筋を押すのは役満以外期待値マイナス
こんな感じで、全ての要素を定量的に判断可能。
・ハッキリ観測できる指標(カンチャンでテンパイ、リーチを受けたなど)
・行動(リーチをかける、どの牌を切る、無筋を押す)
・結果(期待値最大、マイナス、安全度%)
こうして具体性のある指標を複数用意することで純粋に期待値が高くなったのと同時に「迷い」がなくなり、脳のリソースを別のこと(牌効率など)に回せるようになった。
この時点でたしか勝率50%。天鳳だと2段、ジャンタマだとジャンけつ3くらい?
・牌効率の勉強と行動指針決め
牌効率とは、最もテンパイしやすい手組のこと。かつては「受け入れ枚数」という指標が用いられていた(現在はAIによる推定が有力)。来て嬉しい牌の枚数をパズル的に計算して求める。例えば両面待ちはMAX8枚受け入れがある。受け入れが多い程効率がいい。
これは定量的に判断可能だが、計算に時間と脳のリソースを使用するので、反射的に行動できるよう記憶するもの。
一番簡単な指標を挙げるとすると
「トイツが3つできたら1つ崩す」
「1つだけの文字牌は最初に捨てきる」
こんな調子。↑くらい簡単な構図を覚えるだけで大体の手に対応可能。
そして、行動指針。
これは統計や牌効率でインプットした知識をもとに、
「○○のとき△△する」
という指標をいくつも作ること。自分はそれ用のエクセルを作って印刷したりしてた。
コツは、全て定量的な指標・行動にすること。悪い指針を良い指針に変えるためのプロセスを以下の例で示す。
×:自分の手が悪くて相手がドラをたくさん持ってそうなら降りる
△:9巡目ツモ時に自分の手が2シャンテン・ドラ1以下なら降りる
〇:9巡目ツモ時に自分の手がリーチのみ、2シャンテン・ドラ1以下の場合
親の安パイを2枚持つようにする
◎:9巡目ツモ時に自分の手がリーチのみ、2シャンテン・ドラ1以下のとき
場に2回鳴いているプレイヤーがいない場合、親の案パイを2枚残すために
親の安パイ以外を切る
2回鳴いているプレイヤーがいるとき、親の危険牌のうち鳴きプレイヤーの筋を
優先して切る
親の安パイを2枚確保できている場合、鳴きプレイヤーの安パイ(安全度ランキングに従う)を優先して切る
こんな感じで状況を数字で細かくパターン分けて分類していく。指針の作成基準は統計本や戦術本。
こうして作成した自分ルールにロボのように従い、プレイ回数を重ねていくことで期待値をあげられる&ルールにない微妙な現象に対して脳のリソースを割くことが可能。
そして最後に、数をやること。自分ルールを定着させる(意識できない/意識すればできる/無意識にできる)ためには数をこなす必要がある。自分だとルール更新の後は50ゲームくらいやっていた気がする。
麻雀の上達方法まとめ
先の項で書いた、上手くなるために「やった」ことを下にまとめる。
・期待値の高い行動を状況/行動/結果を定量的に把握する
・状況を数字に基づいてパターン分けして、それぞれのパターンで
どの行動をするかルール決めをする
・ルール刷新するごとに50ゲーム行う
以上が「したこと」。逆に、しないように努めたことを以下に。
・ブラフ(ルールと背反することが多いため)
・相手のハンドを読む(大体当たらないので、染め判断だけで十分)
・ロマンを追う(期待値がいずれも低いため)
ガンダムとの相違点
じゃあガンダムでもそれやろう!!と思ったが、システムがあまりにも違うため、修正が必要となる。まずは相違点を挙げる。
・アクション性の追加
つまり、行動をすぐにしないといけない。より脳のリソースを圧迫しない、わかりやすいルールが必要
・統計データがない
おそらくこれからも統計調査は行われないため、結果ベースでなくて現象(原理)ベースでルールを策定する必要がある。
・読み合いの依存性
実は麻雀に読み合いは殆どない。というか読んだところで結果が変わらない。ガンダムは近距離の読み合いが強ければ勝つ、、、と言われている。
ガンダムルール
上記の相違点を踏まえて、ガンダムをする上でのルールの”大枠”を作った。
・期待値の高い行動とそれをする状況をより定量的に、限定的に定義する
定量化の例
××相手が○○しようとしてる←ボタン動作1つの読みは麻雀の1牌を読むようなもの
×相手が来てる←麻雀の平場での攻めてる/降りてるくらい雑
△ブースト有利/不利←観測が難しい。相手が何秒間上空にいて行動を何回、の情報が計算の始発点
〇距離←比較的容易にわかる。緑ロック境界やプラクティスマスで計測可能
◎自分の武装、覚醒有無、味方の体力
例:1機目の自分の体力が○○未満でゼロシステムを使用
これくらい数字に依存したルールをつくろう
・読み合いはしない/期待値の高い行動を忠実にこする
読み合いがこのゲームの醍醐味と言われるが、同時に再現性の低さやプレイイングのブレを誘発する。
「読まれても強い行動」、つまり期待値強い行動ルールを無意識実行できるようになった時に初めてやっていいことにする。
・意識するルールは同時に最大4つ・矛盾なく
手持ちのふせんのサイズ、ポケモンの技数、そして自分の脳のリソースから推量。
・ルールの更新ごとに20戦(なるべく対面固定)
1つのルール定着にかかる最低試合数。だいたい1日にできる試合数の上限。
リプレイも見るが、「ルールを守れていたか」を見る。
次の20試合で定着度確認。
こうやってルールを決めていこう。相談相手は知り合いの上手い人とかを頼ってみることに。
「いや、このゲームは読み合いしないと始まんないよ笑」
「そ、そうですよね…(始める準備もできてないんだよなあ)」
こうなったら…アハハ!
自分を数字に従うロボにする。つまり、俺をガンダムに。俺が、ガンダムだ。
評価計画
最後に、今後の計画を作成する。
12月:身内大会にむけて練習
1月~3月:週2以上で練習(40試)+リプレイ☑
3月後半:100戦して勝率測定(試合方法は別途考える)
目標 ◎:55%以上(この方針で続ける)
〇:50%(方針を再考して続ける)
×:45%未満(やめる)
現在 40%
練習して(低勝率層で)勝率5%上げるというのが現実的な落としどころだろう。
「読み合いしないと5割はきつくね??」って言うのが実情なら、このゲームはもう「スポーツ」として認識する。
ちなみにポケモンの対戦は知識があればそこまで読み合いにならないとか。
気持ちの話
そもそもの話、こういうのは上手い人が考えることじゃない?とは思う。
なんで雑魚がワザワザこんなこと考えてるのかというと、才能のないことに対していい加減続ける/辞めるの決断をしたかったから。
他人の「初めて○○なのにこんなに成長~」「適当にやってたら上手くなった」「何もしなくても勝てた」とかの無意識な踏み付けもボディブローのように効いてきた。
友達が進学校出身なのだが、最上位進学クラスで最下位の人間は続々退学していったそうだ。確かに上位層が学園生活をエンジョイしつつ「何もせずに高得点取れた」なんて言っているのを、必死こいている下位層が聞いてしまうと気が滅入る。
自然に上達する人間は好きなままで、楽しんで、感覚で覚えて上達すると思う。いわば知好楽というやつだ。開発者もそれを望んでいるとは思う。
ただ、そのレールに乗れるのは性能の高い列車だけだ。楽しみすら忘れた今、もはやトロッコと化した車両には別のレールを作る必要がある。
最後に
「ゲーム辞めるって言っている間は辞めない」という通説があるらしいです。
ただ、3年という期間は進退を決めるには丁度いいというのも事実です。